【プロレスリングNOAH】GHCナショナル選手権 拳王vs桜庭和志【12.6代々木大会】
今回は先日12月6日、プロレスリングNOAH代々木競技場第二体育館大会の第5試合、GHCナショナル選手権試合、王者拳王対挑戦者桜庭和志の試合を取り上げてみます。
(見所をまとめた記事はこちら)
この試合は先月11月の横浜武道館大会のメインイベント終了後、両者が目を合わせた後、拳王選手が次期挑戦者に指名したことで代々木第二大会で相対することが決まりました。
現在桜庭選手は杉浦選手と共にGHCタッグ王座のベルトを保持。勝利すればタッグとナショナル王座の二冠王になる好機が来たのです。
調印式では桜庭選手の平穏な態度に苛ついた拳王選手が横から奇襲。
本気の桜庭選手と戦いたい拳王選手の思惑でしたが、では試合当日、一体どうなったか…。
バチバチ、そして寝技
ゴングが鳴らされると桜庭選手は拳王選手にいきなり掌底などの打撃技で攻め続けました。怒りを覚える桜庭選手がいきなり幾多の打撃技を与え、拳王選手をリングマットに腰を落とさせたことに、初めから会場中を一気にヒートアップさせました。
この桜庭選手の豹変は本気の桜庭選手と戦いたい拳王選手にとっては思惑通りでしょう。
しかし、その後は桜庭選手のお得意の関節技と寝技地獄でじわじわと拳王選手を追い詰めました。これに対し、拳王選手も得意な蹴り技に加えて、ボストンクラブといった関節技で応酬しました。
だが、関節技と寝技のダメージを与える強さと技の豊富さは桜庭選手が一枚上。これには拳王選手万事休すか……?
と、寝技を出し続けている桜庭選手に拳王選手は体を上に覆いかぶさるとフォールの状態となり、レフェリーがカウントを数えました。
桜庭選手は突如のカウントが数えられるフォールを解くことができず、無情の3カウント。突如の終焉から、拳王選手が王座防衛を果たしました。
この決着もプロレスである
📢12.6代々木バックステージ
— プロレスリング・ノア (@noah_ghc) 2020年12月7日
▼GHCナショナル選手権
○拳王 vs 桜庭和志×
10分03秒 エビ固め ※変型ヒザ固めを押さえ込む
拳王「これがプロレスリングだ!試合は始まる前から始まってんだよ。あいつ、久々に怒ってただろ?(その桜庭から)タイトル勝てて本当に嬉しいよ」#noah_ghc pic.twitter.com/n5XW1h6dwG
📢12.6代々木バックステージ
— プロレスリング・ノア (@noah_ghc) 2020年12月7日
▼GHCナショナル選手権
○拳王 vs 桜庭和志×
―念願の日本武道館大会が決定した
拳王「俺が2年前から言ってきたことがとうとう実現する!いいか?クソヤロー共。叶わない夢なんてないんだよ!次の俺の夢は、日本武道館超満員!俺がメインイベントで勝利だ!」#noah_ghc pic.twitter.com/iJSo1kIs4N
寝技と関節技、打撃技の攻防によりヒートアップしていた多くの観客・視聴者の皆さんが最後に見たのはまさかの拳王選手による丸め込みによるフォール勝ちだったことでしょう。恐らく愕然としたファンが結構いると思います。
この(第4試合とは別の意味で)衝撃的な結末に「こんな終わり方でいいの!?」と疑問を浮かぶファンもいるかもしれませんし、「再戦しろ」と不満を述べているファンもいるでしょう。
しかし、この決着方法もプロレスの良さであると私は思います。
確かにプロレスの締めは必殺技などの決定力のある技を決めて勝利するのが理想なのは言うまでもありません。ですが、相手に一瞬の隙を見せてしまったら形勢逆転してしまうのがプロレスの恐ろしい所。疲労困憊で倒れている相手に勝利目前だと油断していると、丸め込み技であっという間に負けてしまったのがわかりやすい例です。
わかっていると思いますが、この試合は総合格闘技でもUWFの試合でもない、NOAHのプロレスです。丸め込み技があることで、油断できぬ緊迫感を持つ試合ができるのがプロレスの醍醐味だと思います。
とはいえ、これで防衛した拳王選手の次なる相手はまだ不明。次の防衛戦は恐らく拳王選手が長年待ち望んでいた日本武道館で2月にやる可能性がありますが、まだわからない。
果たして来年のGHCナショナル、そして拳王選手の行方は一体どうなるか。
では、皆さんまたです。